「声を出していい上映」と一口に言っても、呼び名がいくつもあります。同じつもりで行くと、周りと温度が合わずに気まずくなる。この記事では、それぞれの性格の違いと、初めて行くときに確認しておくことを整理します。
呼び名が違うのは、できることが違うから
共通しているのは「通常の上映では禁じられていることが、その回だけ許される」という点です。ただし何が許されるかは回によって違います。
混同されやすいのですが、これは4DXやIMAXのような上映方式とは別の軸の話です。設備ではなく、その回のルールを変えているだけなので、通常のスクリーンでも行われます。
応援上映
いちばん一般的な形です。アニメ作品やライブ映像、ミュージカル映画で行われることが多い。
できるのは、声援を送ること、手拍子、ペンライトを振ることなど。作品によってはコスプレでの参加が認められる場合もあります。
初めて行くならここから始めるのが無難です。参加の度合いを自分で決めやすく、静かに観ていても浮きません。
絶叫上映
ホラー作品で行われる形です。驚いて声が出ることを前提にした回で、通常なら我慢するところを我慢しなくてよい。
応援上映と違って、能動的に何かをするわけではありません。反応を抑えなくていいという性格の回です。ホラーが苦手な人にとっては、周囲の声が増えることで恐怖が薄まる場合もあります。
マサラ上映
インド映画の観客文化に由来する形式です。現地の映画館では、上映中に歓声が上がり、踊り出す観客がいるのが日常的な光景で、それを日本の劇場で再現したものが日本のマサラ上映です。
許される範囲がいちばん広く、紙吹雪を撒く、立ち上がって踊るといったことまで含まれる場合があります。参加する側の熱量も高い回です。
その分、静かに観たい人には向きません。作品を初めて観る回として選ぶのは避けたほうが無難で、一度普通に観たあとで参加するのがおすすめです。
呼び名は劇場や作品ごとに変わる
ここまでの三つは代表的なものですが、名称は統一されていません。作品ごとに独自の呼び方が付くこともあります。
だから名前で判断せず、その回のルールを読むのが確実です。名前が同じでも、作品によって許される範囲が違うことがあります。
行く前に確認すること
予約ページや劇場の告知に、その回のルールが掲示されています。最低限、次の四点を見てください。
- 声出しの範囲:自由なのか、決まった場面だけなのか
- ペンライトの可否:明るさや色に制限があることがある
- 撮影の可否:原則は禁止だが、一部の場面だけ認められる回もある
- 持ち込み物の制限:紙吹雪やクラッカーは、認められた回でも劇場指定のものに限られることがある
静かに観たいときは避ける
逆の注意も必要です。通常の回のつもりで予約したら応援上映だった、ということが起こります。上映スケジュールに小さく表記されていることが多いので、話題作を予約するときは回の種別まで見てください。
作品にじっくり向き合いたい回と、みんなで盛り上がる回は、別物として選び分けるのが結局いちばん満足度が高くなります。
