心に残る邦画ヒューマンドラマおすすめ5選|家族・絆をテーマにした名作

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派手なアクションや特殊効果はなくても、観終わったあとに深い余韻が残るのが邦画ヒューマンドラマの魅力です。この記事では、家族や人と人との絆をテーマにした、評価の高い邦画ヒューマンドラマを5作品紹介します。配信サービスやレンタルで探す際の参考にしてみてください。

作品公開年監督主演主な受賞
万引き家族2018年是枝裕和安藤サクラ・樹木希林・リリー・フランキーカンヌ国際映画祭 パルム・ドール
そして父になる2013年是枝裕和福山雅治・リリー・フランキーカンヌ国際映画祭 審査員賞
フラガール2006年李相日松雪泰子・蒼井優第30回日本アカデミー賞 最優秀作品賞
湯を沸かすほどの熱い愛2016年中野量太宮沢りえ・杉咲花第40回日本アカデミー賞 6部門受賞
舟を編む2013年石井裕也松田龍平・宮崎あおい第37回日本アカデミー賞 6冠
目次

『万引き家族』(2018年・是枝裕和監督)

血のつながりのない人々が身を寄せ合い、万引きをしながら生きる家族の姿を描いた作品です。第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞し、世界的にも高く評価されました。「家族とは何か」という普遍的な問いを、静かでありながら強い衝撃とともに投げかけてくる一作です。

『そして父になる』(2013年・是枝裕和監督)

出産した病院で赤ちゃんを取り違えられていたことが判明した2組の夫婦が、実の子と育ての子のどちらを選ぶべきかという究極の選択に直面する物語です。血縁と、共に過ごした時間のどちらが「親子」を形作るのかを問いかける内容で、カンヌ国際映画祭では審査員賞を受賞しています。

子育て中の人はもちろん、親子関係について考えたいすべての人におすすめできる一作です。

『フラガール』(2006年・李相日監督)

福島県いわき市の「常磐ハワイアンセンター」誕生にまつわる実話をもとにした物語です。炭鉱の閉山で活気を失いつつあった町を救うため、フラダンサーを目指して奮闘する若者たちの姿が描かれます。第30回日本アカデミー賞で最優秀作品賞をはじめ多数の賞を受賞しており、逆境の中で夢に向かって進む人々の姿に元気をもらえる作品です。

『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年・中野量太監督)

余命宣告を受けた母・双葉が、残された時間の中で家族のために「やっておくべきこと」を一つずつ実行していく姿を描いたヒューマンドラマです。重いテーマを扱いながらも、家族の絆や愛情の深さを静かに、そして力強く伝える構成が高く評価されています。

涙腺が緩みやすい人は、ハンカチを用意してから鑑賞することをおすすめします。

『舟を編む』(2013年・石井裕也監督)

出版社の辞書編集部を舞台に、新しい辞書「大渡海」の完成を目指す編集者たちの地道な奮闘を描いた作品です。原作は2012年の本屋大賞で第1位を獲得したベストセラー小説で、映画自体も第86回アカデミー賞外国語映画部門日本代表に選出されました。

派手さはありませんが、一つの仕事にコツコツと打ち込む人々の姿に静かな感動を覚える一作です。

『万引き家族』撮影エピソードと樹木希林の役作り

本作は是枝裕和監督にとって6作目となる樹木希林との共演作でした。監督は「初めから樹木さんを想定して脚本を書いているので、樹木さん以外にはできない役柄」と語っており、樹木は役の生活感を出すために普段よりも髪を伸ばし、あえて入れ歯を外して撮影に臨んだといわれています。

是枝監督は「撮影をしている内にそれがとってもしっくりときた」と、その役作りへの信頼を語っています。本作の公開から間もない2018年9月15日、樹木希林は75歳で亡くなりました。撮影後に樹木が監督にかけた「あなたの作品に出るのはこれでおしまい」という言葉は、公開後にたびたび語り継がれるエピソードとなっています。

『そして父になる』福山雅治とリリー・フランキーの対照的な父親像

是枝裕和監督は本作について、撮影はしたものの実際には使わなかったセリフとして、「子育てはピッチャーじゃなくてキャッチャーなんだ」というリリー・フランキー演じる雄大のセリフがあったことを明かしています。監督は福山雅治演じる良多を、自分の投げたい球を投げる「ピッチャー型」の父親として、雄大をどんな球でも受け止める「キャッチャー型」の父親として対比的に描くことを意図していたそうです。

実際に演じてみると、福山本人は監督の想像に反して柔軟な「受け止め型」の俳優だったといい、この意外な一致が撮影の助けになったといいます。なお福山とリリーは、本作以前からラジオ番組での共演をきっかけに親交があったことでも知られています。

『フラガール』ダンス未経験の女優たちが挑んだ猛特訓

本作は福島県いわき市の「常磐ハワイアンセンター」(現・スパリゾートハワイアンズ)誕生にまつわる実話が基になっています。主演の松雪泰子や蒼井優をはじめ、フラガール役を演じた俳優陣の多くはフラダンスやタヒチアンダンスの経験がなく、撮影にあたって一から基礎のレッスンを受けたといわれています。

蒼井優が演じた谷川紀美子という役は、常磐音楽舞踊学院1期生の実在の女性がモデルになっているとされています。本作は第30回日本アカデミー賞で最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀脚本賞に加え、蒼井優が最優秀助演女優賞を受賞するなど、多くの部門で高く評価されました。

『湯を沸かすほどの熱い愛』宮沢りえの体当たりの演技

中野量太監督が脚本・監督を務めた本作は2016年10月29日に公開され、余命宣告を受けた母親の姿を描いたヒューマンドラマとして高く評価されました。第40回日本アカデミー賞では6部門で受賞し、そのうち2部門で最優秀賞を獲得したほか、第41回報知映画賞・第31回高崎映画祭・第26回日本映画批評家大賞ではそれぞれ4冠、第38回ヨコハマ映画祭でも3冠を達成するなど、国内の映画賞を総なめにしました。

主演の宮沢りえは第40回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞し、共演した杉咲花も最優秀助演女優賞に輝いています。重いテーマを扱いながらも、家族が残された時間の中で「やっておくべきこと」を一つずつ実行していく姿は、多くの観客の涙を誘いました。

『舟を編む』15年をかけて辞書を作る地道な情熱の物語

本作は三浦しをんの小説を原作とし、2012年の本屋大賞を受賞した人気作を石井裕也監督が実写映画化した作品です。松田龍平が主演を務め、宮崎あおいがヒロイン役、オダギリジョーらが脇を固めています。物語は出版社の辞書編集部を舞台に、24万語を収録する新しい辞書「大渡海」の完成を目指して15年という長い歳月をかけて奮闘する編集者たちの姿を描いています。

派手な出来事が起こるわけではありませんが、一つの仕事にコツコツと打ち込む人々の姿に静かな感動を覚える一作で、日本アカデミー賞など数々の映画賞を受賞しました。地道な努力や言葉に対する情熱をテーマにした作品を探している方には、特におすすめできる一本です。

『万引き家族』は21年ぶりの日本映画パルムドール

『万引き家族』が受賞した第71回カンヌ国際映画祭のパルムドール(最高賞)は、日本映画としては今村昌平監督の「うなぎ」(1997年)以来、実に21年ぶりの快挙でした。歴代でパルムドールを受賞した日本映画は、衣笠貞之助監督「地獄門」、黒澤明監督「影武者」、今村昌平監督「楢山節考」「うなぎ」、そして是枝裕和監督「万引き家族」のわずか5作品のみで、いかに本作の受賞が特別な出来事だったかがわかります。

その後本作は第91回アカデミー賞の外国語映画賞(現・国際長編映画賞)にもノミネートされましたが、受賞はアルフォンソ・キュアロン監督の「ROMA/ローマ」に譲る結果となりました。それでも、日本映画のノミネート自体は「おくりびと」の受賞以来10年ぶりの出来事であり、世界的な評価の高さがうかがえます。

公開年で見る5作品2006フラガール(李相日)2013そして父になる(是枝裕和)2013舟を編む(石井裕也)2016湯を沸かすほどの熱い愛(中野量太)2018万引き家族(是枝裕和)

是枝裕和監督の「家族」を描き続けるフィルモグラフィー

『万引き家族』や『そして父になる』を手がけた是枝裕和監督は、デビュー以来一貫して「家族」というテーマを描き続けてきた監督として知られています。2004年公開の『誰も知らない』は第57回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品され、主演の柳楽優弥が当時14歳で日本人初、史上最年少での男優賞を受賞したことでも話題になりました。

その後も2015年の『海街diary』がカンヌ映画祭のコンペティション部門に選出されるなど、『そして父になる』『海街diary』『海よりもまだ深く』は「家族3部作」と呼ばれることもあります。こうした一連の作品を経て『万引き家族』でパルムドールに到達したという流れを知っておくと、5作品それぞれの見え方がより深まるはずです。

『フラガール』李相日監督のその後の代表作

『フラガール』でメガホンを取った李相日監督は、新潟県生まれ・横浜育ちの在日コリアン三世で、人間の葛藤や社会の暗部を深く掘り下げる作風で知られる監督です。『フラガール』の後も、2010年の『悪人』で第34回日本アカデミー賞優秀作品賞を、2016年の『怒り』で優秀監督賞・優秀脚本賞を受賞するなど、社会派のヒューマンドラマを次々と手がけてきました。

さらに2025年公開の『国宝』では第49回日本アカデミー賞で最優秀作品賞・最優秀監督賞を含む数多くの賞に輝いています。『フラガール』の温かい人間模様が気に入った方は、同じ監督のよりシリアスな社会派作品にも触れてみると、その振れ幅の大きさに驚くかもしれません。

中野量太監督にとって商業長編デビュー作だった一本

『湯を沸かすほどの熱い愛』は、中野量太監督にとって商業映画としての長編デビュー作にあたる作品です。デビュー作でありながら第40回日本アカデミー賞をはじめとする数々の映画賞で高く評価されたことは、それだけこの脚本と演出、そして宮沢りえをはじめとするキャスト陣の演技が高い完成度を持っていたことの証といえます。

重いテーマを扱う作品でありながら、悲壮感だけで終わらせず、家族の温かさやユーモアも織り交ぜて描かれている点が、多くの映画賞審査員や観客の心をつかんだ理由の一つとされています。

『舟を編む』石井裕也監督の若手時代からの実力

『舟を編む』を監督した石井裕也は1983年生まれ、埼玉県出身の監督です。2010年の商業映画デビュー作『川の底からこんにちは』でブルーリボン賞の監督賞を史上最年少となる27歳で受賞するなど、早くからその実力が注目されていました。

『舟を編む』では第37回日本アカデミー賞で最優秀作品賞・最優秀監督賞を含む6冠に輝き、日本のアカデミー外国語映画賞(現・国際長編映画賞)の代表作品にも選出されています。地道な仕事に打ち込む人々を描くという作風は、その後の『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(第12回アジア・フィルム・アワード監督賞受賞)や『ぼくたちの家族』『バンクーバーの朝日』といった作品にも通じるものがあり、石井監督の作品を追いかけてみるのもおすすめです。

原作者・三浦しをんの他の代表作もチェック

『舟を編む』の原作者である三浦しをんは、1976年東京生まれの小説家です。2006年には『まほろ駅前多田便利軒』で第135回直木三十五賞を受賞しており、当時29歳での受賞は、堤千代・平岩弓枝・山田詠美に続く歴代4人目となる20代での直木賞受賞という快挙でした。

その後2012年に『舟を編む』で本屋大賞を受賞し、翌年に映画化されるという流れをたどっています。『舟を編む』の丁寧な人間描写が好きだった方は、便利屋を営む主人公のもとに同級生が転がり込んでくる物語『まほろ駅前多田便利軒』など、三浦しをんの他の小説にも触れてみると新たな発見があるかもしれません。

テーマ作品
家族の絆・血縁を問う万引き家族 / そして父になる
命と残された時間湯を沸かすほどの熱い愛
夢への挑戦と町の再生フラガール
言葉と仕事への情熱舟を編む

似たテーマの邦画もあわせてチェックしたい

「血のつながりとは何か」「家族とは何か」というテーマにさらに深く触れたい方には、直木賞・本屋大賞作家である辻村深月の小説を河瀨直美監督が映画化した『朝が来る』もおすすめです。特別養子縁組で子どもを迎えた夫婦のもとに、6年後、産みの母親を名乗る女性から連絡が来るところから物語が動き出す作品で、永作博美と井浦新が夫婦を、蒔田彩珠が産みの母親を演じ、2020年の第73回カンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクションにも選出されています。

また、幼い頃に誘拐され育てられた女性と、誘拐した女性それぞれの視点から「血のつながりを超えた愛の形」を描いた『八日目の蝉』も、井上真央と永作博美の演技が高く評価され、日本アカデミー賞を席巻した作品として知られています。

安藤サクラの体当たりの演技が生んだ主演女優賞

『万引き家族』で、団地の廊下で震えていた虐待被害の女の子を娘として育てることになる柴田信代を演じた安藤サクラは、その自然体でありながら人間の陽と陰、善と悪を軽やかに行き来する演技が高く評価され、第42回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞しました。

これは安藤にとって2度目の同賞受賞となりました。授賞式では、出産後まもなく本作の撮影に臨んだ経験について「子育ても映画の現場も24時間全力でなければならなくて、正直どうやってバランスを取ればいいかわかりませんでした」と当時の心境を語っており、母としての実感が役作りにも影響を与えていたことがうかがえます。

是枝裕和監督も「あんな泣き方をする女優を初めて見た」と、その演技力を絶賛しています。

『フラガール』の舞台は東日本大震災も乗り越えた実在の施設

『フラガール』の舞台となった福島県いわき市の「常磐ハワイアンセンター」は、1965年に常磐炭鉱が大幅な規模縮小に追い込まれたことをきっかけに、炭鉱で働いていた人々自らが町おこし事業として立ち上げた施設です。1966年1月15日の開業当初、約600人の従業員は全員が炭鉱関係者から採用され、開業前の予想入場客数は年間80万人だったところ、5年目には150万人を突破するという成功を収めました。

現在は「スパリゾートハワイアンズ」として営業を続けており、東日本大震災の被害からも復興を遂げています。館内の「フラミュージアム」には、フラダンスやセンター開業当時の歴史資料に加えて、映画『フラガール』の劇中衣装も展示されており、映画を見た後に実際に現地を訪れてみるのもおすすめの楽しみ方です。

柴田治を演じたリリー・フランキーの作家としての顔

『万引き家族』で日雇い労働者の柴田治を演じたリリー・フランキー(本名・中川雅也)は、俳優業だけでなく作家としても大きな実績を持つ人物です。1963年福岡県生まれ、武蔵野美術大学卒業後にイラストレーターとして活動を始め、2003年には小説家としてもデビューしました。

特に、病没した実母への思いをつづった自伝的長編小説『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』は第3回本屋大賞を受賞し、130万部を超えるベストセラーとなっています。「家族」を題材にした作品で高く評価される機会が多いのは、こうした自身の実体験に基づく創作活動とも無関係ではないのかもしれません。

『舟を編む』松田龍平は三浦しをん原作作品の常連

『舟を編む』で主人公の馬締光也を演じた松田龍平は、俳優・松田優作と女優・松田美由紀の長男として1983年に生まれました。1999年公開の『御法度』で俳優デビューし、ブルーリボン賞や日本アカデミー賞新人賞など数々の新人賞を受賞しています。

『舟を編む』では第37回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞しましたが、実は松田龍平は三浦しをんの別作品『まほろ駅前多田便利軒』の映画・ドラマシリーズにも主演しており、同じ原作者の作品に縁のある俳優でもあります。じっくりとした演技で静かな内面を表現するスタイルが、三浦しをん作品の登場人物と相性が良いのかもしれません。

宮沢りえが幾度も主演女優賞に輝いてきた実力派女優

『湯を沸かすほどの熱い愛』で銭湯を営む母・双葉を熱演した宮沢りえは、1973年生まれ、東京出身の女優です。2002年公開の山田洋次監督作品『たそがれ清兵衛』への出演が、それまでのアイドル的なイメージを一新するきっかけになったといわれています。

その後も2014年の『紙の月』、そして2016年の『湯を沸かすほどの熱い愛』と、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を複数回受賞するなど、実力派女優として確固たる地位を築いてきました。舞台でも2014年に『MIWA』で第39回菊田一夫演劇賞・演劇賞を受賞するなど、映画・舞台の両方で高い評価を得続けています。

杉咲花にとってターニングポイントとなった一作

銭湯を営む一家の娘を演じた杉咲花は、1997年生まれで、本作公開当時19歳でした。『湯を沸かすほどの熱い愛』は杉咲花にとって日本アカデミー賞初受賞となる最優秀助演女優賞と新人俳優賞をもたらした作品で、同年度には第41回報知映画賞助演女優賞、第90回キネマ旬報ベスト・テン助演女優賞など数々の賞を受賞し、女優としての大きなターニングポイントになったといわれています。

この後、2018年には連続ドラマ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』で連続ドラマ初主演を、同年公開の『パーフェクトワールド 君といる奇跡』で映画初主演を果たすなど、着実にキャリアを積み重ねていきました。若手時代の演技の凄みを味わいたい方には、ぜひ注目してほしい一本です。

蒼井優にとって『フラガール』はW受賞の出世作

『フラガール』でフラダンスに情熱を注ぐ谷川紀美子を演じた蒼井優は、1985年生まれ、福岡県出身の女優です。1999年にミュージカル『アニー』で舞台デビューし、2001年公開の映画『リリイ・シュシュのすべて』でスクリーンデビューを果たしました。

『フラガール』では第30回日本アカデミー賞で最優秀助演女優賞と新人俳優賞をダブル受賞し、これが女優としての大きな出世作の一つになったといわれています。その後も2017年公開の主演映画『彼女がその名を知らない鳥たち』で第41回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞するなど、着実にキャリアを重ねてきました。

ダンス未経験からフラダンスを習得していく役どころと、実際の女優人生としてのキャリアの積み重ねが重なって見える点も、本作を見る楽しみの一つといえるでしょう。

福山雅治にとって初めての父親役だった一作

『そして父になる』でエリート建築家の父・野々宮良多を演じた福山雅治は、1969年長崎県生まれのシンガーソングライター・俳優です。中学1年でギターを始め、翌年には友人とバンドを結成するなど、早くから音楽に親しんでいたことでも知られています。

本作は福山にとって初めて父親役に挑戦した作品で、第66回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されて審査員賞を受賞しただけでなく、福山個人としても第35回ヨコハマ映画祭主演男優賞、第37回日本アカデミー賞優秀主演男優賞、第28回高崎映画祭最優秀主演男優賞という3つの主演男優賞を受賞しています。

歌手としてのイメージが強かった福山にとって、俳優としての実力を改めて世に示すきっかけとなった一作といえるでしょう。

配信にない旧作は宅配レンタルという選択肢も

今回紹介した5作品のように評価の高い邦画ヒューマンドラマでも、公開から年数が経つと配信サービスのラインナップから外れてしまっていることがあります。そうした際は、DVD・Blu-rayの宅配レンタルサービス「TSUTAYA DISCAS」を利用するのも一つの方法です。

定額プランで複数枚を同時にレンタルできるサービスで、配信では見つからない旧作や過去の受賞作をじっくり探したい場合に活用しやすいのが特徴です。 気になる作品が今すぐ配信で見つからないときも、諦めずに探してみる価値があります。

特に受賞歴のある旧作は、意外な形でレンタル在庫に残っていることも少なくありません。

TSUTAYA DISCASで邦画ヒューマンドラマの旧作を探してみる

常磐音楽舞踊学院は今も現役でフラガールを育成中

『フラガール』の題材となった「常磐音楽舞踊学院」は、1965年の設立から現在まで同じ名称で存続しており、今なお毎年フラガールを輩出し続けています。2024年には創立60周年を迎え、これまでに59年間で423人ものフラガールを世に送り出してきました。

就学期間は2年間で、クラシックバレエを基礎にポリネシアン民族舞踊を指導するカリキュラムが組まれており、2026年4月にも新たに62期生4人の入校式が開かれています。映画の中で描かれた「町おこしのためにフラダンサーを育てる」という物語が、半世紀以上経った現在も現実の取り組みとして続いているという点は、本作をより味わい深く見返すきっかけになるかもしれません。

『万引き家族』の主なロケ地は東京・荒川区周辺

『万引き家族』の撮影は2017年8月と同年12月からの2回に分けて行われ、主なロケ地は東京都荒川区・台東区・墨田区・多摩市・調布市のほか、千葉県いすみ市、埼玉県草加市、神奈川県綾瀬市など広範囲に及んでいます。柴田家の暮らす平屋の近所として登場する商店街は、都電荒川線三ノ輪橋停留場前から続く「ジョイフル三の輪」で撮影されており、劇中で安藤サクラたちがコロッケを食べる肉屋も同じ商店街に実在する店舗です。

また、劇中の印象的な海水浴のシーンは、2017年8月に千葉県いすみ市の大原海水浴場でロケ撮影されたことが知られています。実在する下町の商店街をロケ地に選んだことも、本作のリアルな生活感を生み出す一因になったといえるでしょう。

『そして父になる』は1971年の実在事件がベース

『そして父になる』が描く新生児取り違えの物語は、1971年に沖縄で実際に起きた「新生児取り違え事件」を参考にしているといわれています。奥野修司によるノンフィクション『ねじれた絆-赤ちゃん取り違え事件の十七年』が参考文献として挙げられており、フィクションでありながら実在の出来事を土台にした重みのある題材であることがわかります。

ただし細部は脚色されており、例えば原作では取り違えられた子どもは女の子として描かれているのに対し、映画では福山雅治演じる野々宮家の息子・慶多役として男の子の設定に変更されているなど、実話とは異なる部分も存在します。事実を基にしながらも、家族の在り方という普遍的なテーマとして再構築されている点が、本作の見どころの一つです。

作品選びのポイント

これらの作品はいずれも実話や実在の題材、あるいは受賞歴のある原作小説をベースにしているのが共通点です。派手な演出に頼らず、登場人物の心情の機微を丁寧に描く作品を選びたいときは、原作の有無や受賞歴もチェックポイントの一つにしてみると良いでしょう。

5作品それぞれの背景にある実話や原作、キャストの経歴を知ることで、映像の見え方が一段と深まるはずです。じっくり時間をかけて、お気に入りの一本を見つけてみてください。 一度見た作品も、こうした背景を知った上で見返すと、新たな発見があるはずです。

家族や大切な人と一緒に鑑賞して、感想を語り合ってみるのもおすすめの楽しみ方です。 きっと、それぞれ違う視点や感想が出てきて、作品への理解がさらに深まるはずです。 今回紹介した5作品を入り口に、邦画ヒューマンドラマの奥深い世界をぜひ楽しんでみてください。

静かな余韻とともに、忘れられない一本に出会えることを願っています。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 良い映画体験になりますように。 それでは、素敵な鑑賞時間をお過ごしください。 次はどんな作品と出会えるか、楽しみですね。

またこのブログで、他のおすすめ作品もご紹介していきます。 どうぞお楽しみに。 ここまでお読みいただきありがとうございました。素敵な映画時間を。それではまた次の記事で。ありがとうございました。では。

まとめ

今回紹介した5作品は、いずれも家族や人とのつながりを見つめ直させてくれるヒューマンドラマです。配信サービスやレンタルで観られるかどうかは時期によって変わるため、気になる作品があれば各サービスの検索機能で配信状況を確認してみてください。

見たい作品が見つかったら、まずは最新の配信状況を確認するところから始めてみましょう。

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